初期ひび割れの抑制技術研究協議会(C協議会) | 協議会 | 近未来コンクリート研究会は、インフラを適切に維持管理することを推進する支援をするとともに、これから建設されるコンクリート構造物を長寿命化するための研究を行います。

初期ひび割れの抑制技術研究協議会(C協議会)

年度

2023年度

2022年度

2021年度

C協議会(初期ひび割れ抑制技術研究協議会)が10月3日10時~開催された。

C協議会(初期ひび割れ抑制技術研究協議会)が10月3日10時~開催された。
広島工業大学工学部竹田宣典教授を主査として、参加者17名(内オンラインでの参加9名)によりC協議会が開催された。
会議では、まず、前回の議事録(案)の確認の後、中国地方整備局中国技術事務所で検討されている「ひび割れ制御の手引き」がまだHPにアップされていないことの説明があり、次回以降でこの内容を紹介するとし、今回は土木学会全国大会が広島で開催されたので、その中で関連の報告あった。
① 温度ひび割れの抑制に対して、パイプクーリングをすること、湿潤養生をすること、保温養生をすることで効果を発したとの報告に対して、効果はあるが、コストの比較から考える必要があるとの意見があった。
② パイプクーリングに冷却空気を送り抑制した事例に対して、空気は水と比べて比熱が小さいので、相当に低い温度にする必要があり、パイプ周辺の温度差が大きいことに懸念があること、また、この方法は以前から検討されていた方法であるとのコメントがあった。
③ フライアッシュ(FA)に膨張材を用いてひび割れを抑制した事例、④発注者側がFAを使用することを標準化する提案などが紹介された。なお、ひび割れ制御に関する報告数が少なくなったという印象であるとの説明がなされた。
 高知県では、セパレータの取り付けで、プラスチックコーン(Pコン)をかぶり部分まで(85mm)にすることが検討されていることについて、福留開発(株)の横田昭彦氏から紹介された。その結果、ブリーディングによる沈みひび割れが多く発生し、それに伴い温度ひび割れまで誘発されている事例が紹介され、これに対する議論がなされた。セパレータの腐食が問題であるので、Pコンを長くして沈みひび割れが生じ、そこから劣化因子が浸入しやすくなると意味がない。再振動での対応は無理があり、結論としてはブリーディングの抑制対策であるとの意見があった。なお、生コン側の対応が望まれるが、生コンのJISには規定がなく、今後の検討課題となった。
 最後に、土木学会中国支部の報告会が2024年6月頃に広島工業大学で開催されることの紹介があり閉会された。