2022年12月6日 中建日報 近未来コンクリート研究会 FAの公共工事使用模索へ 22年度第3回協議会開く | プレス情報 | 近未来コンクリート研究会は、インフラを適切に維持管理することを推進する支援をするとともに、これから建設されるコンクリート構造物を長寿命化するための研究を行います。

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2022年12月6日 中建日報 近未来コンクリート研究会 FAの公共工事使用模索へ 22年度第3回協議会開く

 近未来コンクリート研究会
 FAの公共工事使用模索へ
 22年度第3回協議会開く

2022年12月6日 中建日報 近未来コンクリート研究会 FAの公共工事使用模索へ 22年度第3回協議会開く | 近未来コンクリート研究会
 分業化したコンクリート関連業界の連携強化によって建設・維持管理などの「全体最適」を目指す近未来コンクリート研究会(十河茂幸代表)の2022年度第3回協議会が6日に開かれ、「初期ひび割れ抑制技術研究(C)協議会」、「RC構造物の延命化技術研究(M)協議会」、「脱炭素コンクリート技術研究(S)協議会」に延べ約50人が参加した。
 各協議会の議論のうち、広島工業大学の竹田宣典教授を中心とした「C協議会」では、コンクリートに添加して使用し、温度ひび割れ抑制と脱炭素の両方に効果が見込めるフライアッシュについて議論。
 効果的ではあるものの、コスト増や強度発現に時間がかかるなどの課題から現時点では普及は難しいとの分析もあることから、公共工事での使用が望ましいとし、協議会への議論に産学官の参加を促すことや、中国技術事務所のよる手引書の作成に協議会が協力する―との方向性で一致した。
 広島工業大学の坂本英輔教授を主査とする「S協議会」では、使用セメントによるCO2排出量の概略比較が参加者から示され、高炉セメントの脱炭素効果の高さが紹介。もみ殻利用によるコンクリートや、強度増進が期待されるフライアッシュの微粉末効果などに関する情報提供もあった。
 また、欠席した極東興和の江良和徳氏に代わって十河代表が会議を進めた「M協議会」では、長野県における橋梁MAE(メンテナンス・アシスタント・エンジニア)養成の取組みや予防保全を目的とした点検要領に伴う点検・補修の進捗状況、考え方、要領案、小規模橋梁での実施例などについて意見交換。早期に予防保全に切り替えることの必要性も示されたが、人材育成などの観点から容易ではない現状も明らかになった。
 同会は、今後も年間4回程度の協議会を開催し、施工時に生じる初期ひび割れ対策、維持管理技術のさらなる展開、さらには地球温暖化対策に対する社会貢献などを目指す。次回の協議会は23年3月7日に開催予定としている。