2019.1.22 中建日報 県工生が十河代表に優勝報告 次回は県勢初の連覇を 第12回コンクリート甲子園 | プレス情報 | 近未来コンクリート研究会は、インフラを適切に維持管理することを推進する支援をするとともに、これから建設されるコンクリート構造物を長寿命化するための研究を行います。

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2019年1月22日 中建日報

県工生が十河代表に優勝報告
次回は県勢初の連覇を
第12回コンクリート甲子園

2019年1月22日 中建日報 | 近未来コンクリート研究会
 近未来コンクリート研究会の十河茂幸代表から指導を受け、昨年12月の「第12回コンクリート甲子園」で初の総合優勝を果たした広島県立広島工業高等学校(県工)の生徒らが17日、お礼と結果報告のために十河代表の元を訪れた。同校の米井学教諭は、「今回の経験を生かし、次回は自分達の力だけで広島県勢初の連覇を目指したい」と意気込みを述べた。
 コンクリート甲子園は、身近な建設部材であるコンクリートの特性、配合設計の基礎知識習得などを目的に毎年開催されているもの。各校が3本ずつ作製した供試体の圧縮強度試験を行い、3本の平均値が目標強度を満たした上でどれくらい近づけたかを競う。また、テーマに沿ったデザインの出来やプレゼンの完成度も評価する。
 県工は今回が3回目の出場となるが、過去の成績は予選落ちも経験するなど振るわず、知人のつてを辿って米井教諭が師と仰ぐ十河代表に白羽の矢が立ったのだという。
 十河代表は、材料や配合などコンクリートの基本を改めて指導したほか、水セメント比のグラフ作成などのデータ管理をしっかりと行うことで強度の発現時間を逆算し、試験日に目標強度を出すコツを伝授。地元の生コン会社である中国生コンクリートも趣旨に賛同し、材料や製造設備を提供するなど親身に協力した。
 その結果、県工の作品は最も配点が高い強度部門で目標強度58N/mm2に対して平均59.2N/mm2を叩き出し、最高評価を獲得。デザイン部門においてもポイントを稼ぎ、総合優勝となった。なお、大会には過去最高の28校がエントリー。13校が本戦に進出していた。
 土木科3年生7人のチームの主将を務めた吉田蒼太さんは、「まさか優勝できるとは思っていなかった。色々教えていただいて感謝しています」とコメント。十河代表は、「58未満が失格となる条件下で59.2はすごい成績。助言はしたが、細心の注意が必要な混和剤の配合なども自ら進んでやっていた。生徒の皆さんの力だと思う」と目を細めていた。