2018年12月24日 セメント新聞 北海道から九州まで28校参加 第12回コンクリート甲子園 予選通過13校が本戦競う 供試体イメージキャラでデザイン | プレス情報 | 近未来コンクリート研究会は、インフラを適切に維持管理することを推進する支援をするとともに、これから建設されるコンクリート構造物を長寿命化するための研究を行います。

プレス情報

2018年12月24日 セメント新聞

北海道から九州まで28校参加
第12回コンクリート甲子園
予選通過13校が本戦競う
供試体イメージキャラでデザイン

2018年12月24日 セメント新聞 | 近未来コンクリート研究会
 高校生たちがコンクリート供試体の圧縮強度・デザインなどを競う「第12回コンクリート甲子園」が8日、香川県生コンクリート工業組合技術試験センターで行われた。北海道から九州まで過去最高の28校がエントリーし、予選を通過した13校が同日、供試体の圧縮強度やデザインについてプレゼンテーションを行った。(2校は供試体のみの参加)。審査委員会(審査委員長・林和彦香川高等専門学校准教授)による審査の結果、目標強度58.0N/mm2に最も近い59.2N/mm2(3本の供試体の平均値)を記録し、強度部門を制した広島県立広島工業高等学校土木科が初の総合優勝に輝いた。
 林委員長は「材料や機材など制約条件が多いなかで頑張ったチームが多かったという印象がある。今回の大会で、最後まであきらめずに行う大切さなど、多くのことを学べたのではないかと思う。ぜひまたコンクリート甲子園にさんかしていただきたい」と講評した。
 第12回コンクリート甲子園実行委員会(実行委員長・赤木恭吾岡山県立岡山工業高等学校校長)の主催で、全国高等学校土木教育研究会(全土研)、高知県建設系教育協議会が共催。
 赤木委員長は「今回から実行委員長が組織され、委員長を仰せつかった。高知県で産声を上げたコンクリート更新は第6回大会から高松に会場を移し、第9回から全土研が共催し、翌第10回からは東日本からも参加者が出るなど、年々参加校が増加してきた。より充実・発展した大会になるよう取り組んでいきたい。参加される皆さんにとって思い出深い大会となることを祈念したい」とあいさつ。
 来賓として出席した全国生コンクリート工業組合連合会四国地区本部の山中伯本部長(高知県生コンクリート工業組合理事長)は「現在、全生工組連としてコンクリート甲子園に対してどのような支援ができるか協議している。生コン業界は高齢化してきており、20代の技術職員は珍しくなってきている。コンクリート甲子園を通じて生コンに関心をもっていただき、ぜひ業界に入ってきてほしい。業界としても働き方改革などに取り組み、若い人たちを受け入れる環境を整えていきたい」と述べた。
 松永雪夫副部長(香川県生コンクリート工業組合理事長)は「コンクリートは国民の安全・安心を守る材料。勉強を続けてコンクリートを好きになってほしい。好きになればより勉強にも身が入り、品質の良いコンクリートがつくれるようになる。勉強を続けてコンクリート業界に進んでいただくことを期待したい」と話した。
 各チームが目標強度を目指して、「コンクリート甲子園のイメージキャラクター」をテーマにデザイン塗装を施した3本の供試体を作製。圧縮強度試験を行って3本の平均値が目標強度にどれくらい近づけたかを競う。供試体作製での工夫やデザインのコンセプトなどを5分以内でプレゼンテーションも行った。
 強度部門、プレゼンテーション部門、デザイン部門の3部門で行われ、3部門の合計得点で総合順位を決定。合計得点が同じ場合は強度部門の得点が高いチームが上位となる。総合順位の上位3チームのほか、各部門上位3チーム、審査委員特別賞1チームを表彰した。総合順位と各部門の上位3チームは以下の通り。

総合順位

優勝=広島県立広島工業高等学校土木科
準優勝=香川県立多度津高等学校
3位=広島市立広島工業高等学校定時制

強度部門

優勝=広島県立広島工業高等学校土木科
準優勝=高知県立安芸桜ケ丘高等学校
3位=香川県立多度津高等学校

プレゼンテーション部門

優勝=広島県立総合技術高等学校
準優勝=香川県立多度津高等学校
3位=北海道札幌工業高等学校

デザイン部門

優勝=広島市立広島工業高等学校定時制
準優勝=香川県立高松南高等学校
3位=高知県立安芸桜ケ丘高等学校

審査委員特別賞

徳島県立阿南工業高等学校